どうですか、一杯

ここらでちょいと一休み。

君の膵臓がたべたいというダークファンタジーの金字塔的な映画

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かねてから気になっていた作品がある。

君の膵臓をたべたい。

何事かと思う。耳を疑う。この場合は目か。

「おかえり。何食べたい」「そうだなあ…君の膵臓が…」

まるで村上春樹を彷彿させるような、そんな光景が繰り広げられる作品なのだろうか。いつか観たいと考えていた折に、アマゾンプライムビデオで視聴可能な事が発覚したので、早速観てみるつもりだ。

ただ普通に見て、ただ普通に感想を述べるだけでは面白みにかけるので、事前に数少ない情報を元にしてストーリーを推測してみたいと思う。

長々と説明が続いても面白くないと思うので、ひとまず読み勧めてほしい。僕の言わんとしていることがきっと分かる。

君の膵臓がたべたい

実は宣伝のCMで小栗旬がちらつくのを見てしまっている。なので、ひとまず小栗旬が出てくることは把握済みだ。あとは、知らない。何も知らない。僕が話を予測していく材料は、小栗旬と君の膵臓の二つのみである。

まず、君の膵臓を食べたい。というワードである。

恐らくこれは劇中のラストで用いられる、伏線回収的な用いられ方をするワードなのだろう。例えばクリストファー・ノーラン監督の[バットマンダークナイト]では劇中のラストで[ダークナイト]というワードをゴードン刑事が発する。その時始めて僕は[ダークナイト]の意味を理解する。

恐らくきっと[君の膵臓をたべたい]も同じ扱われ方をするのだろう。劇中のラストで小栗旬が「君の膵臓がたべたい」と発する。僕はその時きっと意味を理解する。

なぜ、膵臓なのか

君のカレーが食べたい。では駄目だったのだろうか。いやきっと恐らく駄目なのだろう。生ぬるい。生ぬるいのだ。
あくまでも今回のオーダーは膵臓である。事態は深刻だ。金持ちの狂人が猿の脳みそ食うのとは違う。
君の膵臓を食べたくなるほどの事態。そんな事態が生活の中で登場しうるのか。君の…膵臓が………たべたい……。

呪いだ。

呪いしかない。

腹痛ごときで人は膵臓を要求しない。小栗旬は呪われたのである。膵臓を食べないとたちまち死んでしまう。そんな呪いにかけられたに違いない。

小栗旬が呪われたのなら、納得ができる。呪われたのであれば、その解呪方法が[膵臓をたべる]ことになるのも納得がいく。これだ。小栗旬は作中で何者かに呪われる。

さて、続けようじゃないか

呪いを受けて瀕死状態の小栗旬。目の前にいる誰か。着目すべきは「君の」という点だ。目の前の相手が男性ならば、「お前の」の方が自然である。これをあえて「君の」と表現するあたり、目の前の相手は女性とみた。

瀕死の小栗旬。目の前に女性。「君の…君の膵臓が…食べたい……ヴァンヘルシング!!」「よかろうもん」

間違いない。今日は冴えてる。

ずばり、君の膵臓をたべたい。は、ダークファンタジー映画だ。

日本の春を彷彿させる爽やかな宣伝広告はミスリードだった。これは小栗旬が、日本の映画界のイメージを払拭せんと決死の思いで臨んだダークファンタジー映画だったのだ!

合点がゆく。それならば合点ゆく。

だんだん話が見えてきた。話の大筋はこうだ。

舞台は日本。そう遠くない未来。小栗旬は何かしらの仕事に勤しんでいた。ところが目の前を突如として暗黒が包む。

闇の帝王が復活したのだ。

小栗旬は祖父から唐突に告げられる。「お前が…世界を。お前は…勇者の末え…ガフッ……父を…父を探せ!!そこに全てがある!」決意した小栗旬。闇の帝王を滅さんとし、まずは手がかりである父を探す旅に出る。

道行く先々の敵をバッサバッサと小栗旬が切り伏せる。楽しくなってきた小栗旬は半ニヤケでバッサバッサと敵を切り伏せる。スプラッターだ。パニックだ。日本映画界のイメージを覆す本気の演技だ。

その道中道を阻むのは闇の帝王の配下。馬の顔にあひるの体をした化け物。打ち勝つことができず、大打撃を受け、すんでのところで逃げ出すことに成功するも瀕死の小栗旬

逃げついた先の廃墟で、悪の手先と化した祖父の姿がある。祖父は小栗旬に容赦なく攻撃を仕掛ける。そして、呪いをかけた。かすかに自我が残る祖父が告げた「膵臓を食べないと死ぬぞ!」再度祖父は操られ、攻撃の手を緩めない。

万事休す!小栗旬

ここで!ここで!登場する謎の光り輝く美女!

ここで!ここで!小栗旬が口を開く!

「君の膵臓をたべたい!ヴァンヘルシング!」

「よかろうもん」

美女の膵臓を食べた勇者小栗旬はたちまち力を取り戻し、祖父を撃退。祖父を、世界を滅茶苦茶にした闇の帝王への復讐を誓う小栗旬

勇者の冒険はまだ終わらない…。闇の帝王を倒すまで!

to be continue...

これが[君の膵臓がたべたい]の全てだ。

そして、これは三部作構成だ。

君の膵臓を食べたい
君の膵臓を食べてからというもの
君の膵臓を食べなきゃよかった

という、三部作構成の映画だ。

はじめに撃退した化け物が実は婚約者であったこと。謎の美女は実は味方のフリした敵だったこと。真の勇者の末裔は小栗旬ではなく、山田孝之だったこと。闇の帝王こそが父だったこと。

そんな怒涛の展開をはらんだ決死の三部作映画なのだろう。

監督は後のインタビューでこう語るのだ。

「人気俳優だけで数字を取るような、そんなありきたりな映画にはしたくなかった。かつてのロード・オブ・ザ・リングを彷彿させるような、世間をあっと言わせる映画を作り上げたかった。あえて情報は公開せず、ミスリードする形での公開を私が臨んだ。なにも後悔はありません。
撮影終了後は決まって焼き肉でした。膵臓ですか。いや、食べませんでしたね。ホルモン食べれないんです。」

以上ですかね。書きたいことは。

映画を見終わったら本格的にレビュー書きたいと思います。